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人は愛と優しさでできてる。。。。。南の小さな島の物語。。。。。 [心の詩]

タイの南の小さな島KOH-TAOに二年ばかり住んでいた
当時その島は水道も電気もガスもなく
ただただ美しい自然がそこに広がっていた。

その頃は自炊をしてて毎日夜が開ける前に
海に行き魚を釣ったり突いたり
海藻を拾って岩の上で乾かしてたり

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ジャングルに分け入りライムや木の実を探したり。

そのKOH-TAOも雨季に入ると対岸からのボートは着かず
日に日にマーケットの商品も無くなってくる
その年は台風の当たり年でいよいよマーケットの
商品も底をついた。。。。海に行っても魚は釣れず。。。。
米も無く明日から何を食べていこうかと。。。。
少しひもじい早朝。
バルコニーから聞こえるスズメバチの羽音で起きた。
恐る恐る窓から覗いたら。。。。。

バルコニーに二匹の魚がぶら下がってる。。。。
魚。。。。だ。。。。???
スズメバチは魚をせっせと嚙み切り
上手に丸くして巣へと運んでる。
そのスズメバチが飛んで行った隙に
魚を部屋に入れ竹でできた隙間だらけの扉を閉めた。
わぁ!!食料だ!!
よほど嬉しかったよ☆

すぐにバンガローの女主人ラワンに
「ラワンありがとう!!」
「マイ・カオチャイ?」
私は知らないよって。。。。
ニコニコしてる。
「きっと困ってるのを見かねて村の誰かが
 差し入れてくれたんじゃないかな」ってラワン。

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「うん、じゃお礼が言いたいから誰か分かったら教えてね」
それから悪天候が続くと魚以外にもココナッツの皿に
カレーやご飯が置いてあったりバナナやマンゴーなども
ひもじくなると誰かが手を差し伸べてくれた
そして雨季も明けた。。。。
誰も名乗り出なかった。
僕が施しを受けていた時期は
きっとどこの家でもひもじい思いをしていたに違いない
それなのに日本から来た旅人に
そっと手を差し伸べてくれるなんて。。。。


人は愛と優しさでできてる。。。。。


旅の中での、この出来事が僕の人生を本当に豊かにしてくれた。
寡黙で優しい南の島の人々と暮らせた日々は今でも色褪せない。

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優しさは連鎖する その連鎖の中で生きていけたら

熊本地震の被災者の方々の周りにも
優しさの連鎖が巡ってますように。

「困ってる時はお互い様」

日本には素敵な言葉が溢れてる。。。。。
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